今回は、ドアが閉まらない原因として考えられるラッチの不具合について、症状と対処法を解説します。まず、ラッチとは、ドアの側面から飛び出している、三角形や四角形の形をした金属製の部品のことです。ドアを閉めると、ラッチがドア枠側の「ストライク」と呼ばれる受け金具の穴に引っかかり、ドアが閉まった状態を保ちます。ラッチが原因でドアが閉まらない場合、以下のような症状が見られます。「ラッチが引っ込んだまま出てこない」:ドアノブやレバーハンドルを操作しても、ラッチが引っ込んだままで、ドアを閉めてもラッチがストライクに引っかからない。「ラッチの動きが悪い」:ドアノブやレバーハンドルを操作すると、ラッチは動くが、動きが渋かったり、途中で引っかかったりして、スムーズに出入りしない。「ラッチがストライクに引っかからない」:ドアを閉めても、ラッチがストライクの穴にうまく入らず、ドアが閉まりきらない。これらの症状が見られる場合、ラッチ、またはストライクに問題がある可能性があります。ラッチの不具合の原因としては、以下のようなものが考えられます。「ラッチの汚れや錆び」:長年使用していると、ラッチにホコリや汚れが付着したり、錆びが発生したりして、動きが悪くなることがあります。「ラッチの変形」:ドアを強く閉めたり、衝撃を与えたりすると、ラッチが変形し、ストライクに引っかからなくなることがあります。「ラッチ内部のバネの故障」:ラッチ内部には、バネが内蔵されており、このバネの力でラッチが出入りします。バネが劣化したり、破損したりすると、ラッチが正常に動作しなくなります。「ストライクのズレ」:ドア枠側のストライクが、ネジの緩みや、ドアの歪みなどによって、正しい位置からずれてしまうと、ラッチが引っかからなくなることがあります。「ドアの歪み」:ドア自体が歪んでしまうと、ラッチとストライクの位置がずれ、ドアが閉まらなくなることがあります。これらの原因に対して、自分でできる対処法としては、以下のようなものがあります。「ラッチの清掃と潤滑」:ラッチに付着したホコリや汚れを取り除き、鍵穴専用の潤滑剤を塗布することで、ラッチの動きが改善する場合があります。「ストライクの位置調整」:ストライクのネジを緩め、ラッチが引っかかるように位置を調整し、ネジを締め直すことで、ドアが閉まるようになる場合があります。